前回このブログで”クラシック”を取り上げてから、
くじらつながりでず~っと気にはなっていたのです。
”太陽が目覚めたら あの海へいこう”
当初いちファンとしてあるまじきことにJAMの曲にくじらの曲あったよなぁ・・・
くらいに思っていて。
髪を切ってもらっている時にふと何気なくスタイリストさんに『くじら、何号でしたっけ?』
みたいな聞き方をしてしまったところ、
『12号ですよ~何言ってるんすかぁ~』と軽く叱られてしまいました。あぁ不甲斐なし。。
それでは、あの船に乗って1997年のあの海と太陽をもう一度見に行きましょう!
く~~最の高ですね。
いかがでしたでしょうか?
もう一声!という方のためにこちらのコマーシャル!(ホンダ ライブDio)
なつかし~
広末涼子さん!若い!
よく見るとボディボードですね。
それでは、
と、その前に・・この楽曲はサッカー日本代表の応援歌としての側面もあるそうです。
ですので、この曲がリリースされた1997年とその前後の日本代表チームとサッカーシーンを少しおさらいしたいと思います。
遡ること1996年、W杯日韓共催が決まります。
そして迎えた1997年には当時悲願だったW杯出場を果たします。
翌1998年フランス大会出場の切符を勝ち取りました。
中田英寿選手、岡野雅行選手、小野伸二選手らが活躍しましたね。
W杯初出場のフランス大会は惜しくも予選敗退となりましたが
中田選手が日本人選手で初めて海外のチームに移籍するなど
今現在に至る大きな流れができた頃と言えるのではないでしょうか。
さて、1990年代後半にタイムスリップしていただいたところで曲の中身を見ていきたいと思います。
さて、恩ちゃんこと恩田快人氏のベースがかっこいいイントロ。
(このセブンスが連続するコード進行もじっくり研究したい箇所ですが、
先に進めませんので今回は飛ばします。)
クラッカーとチーズとワインなんて
当時高校生のボクちゃんにはオトナのセカイだと思っていたのに・・・
いやいや今注目すべきはそこではないのです!
音楽とテクストのことを考えましょう。
“クラッカーとチーズとワインでフル(回転)かいてんのスクリュウはグウ!“
この8小節、このリズムのなかに自由奔放なテクストが4小節で韻を踏んで
ばしぃっと決まっているんですよね。
この気持ちよさはまさにラップのそれと同じではないでしょうか。
テクスト自体は連想ゲームの様な”暗喩”の世界。
(解釈は自由だと思うのですが僕のイメージの中では、ということで進めさせていただくと、、)
クラッカーとチーズとワイン→夜・バー・スポーツ観戦 スクリュー→おしゃべり・船
“スライダーでジッパーは弾む 灰ばっかりの空を見ている “
それからスライダーとジッパーってどういうこと?っと気になったのですが
どうやらジャンパーなどのジッパーで、カチャッと差し込んでからしめ込んでゆく
あれのことだそうです。
なので寒さ、革ジャン、灰も寒さやタバコを連想させますね。
ちょっとやさぐれた感じ。そこから徐々に光溢れる明るい暖かい世界に向かうんですね。
“今度こそ 手に入れたい こぼれそうな夜が覚めてく“
セクシーボイスで囁かれていますが半音進行でサブドミナントマイナー(一時的に使えるサブドミナント機能のマイナーコード、響きがふっと翳る)
そこからのドミナントセブーーンス!ぐいーーんと明るみが増します。
歌詞も、こぼれそうな夜が覚めてく・・とシンクロしてます。
それから忘れてはいけない”ワインで”の ”で” や ”ジッパーは弾む”の ”む”など
1拍目が語尾というパターンがたくさん出てきますが
これらはフレーズを長く聞かせたり、リズムを立体的に聞かせる効果がありますね。
ずれていることが逆に気持ちいいんですね。
ラップ風のフレーズの2コーラス目です。
テクストが少し明るくなって、これはもう連想ゲームですね。
“イミテーションのダイヤ で 嘘ばっかりの 恋がしたいわ“
”恋人がさらわれて 悪魔の城 から助け出そう ”
”抱きしめて 手に入れたい キラ メク星のアイテムを”
キーワードは”嘘”でしょうか、その連想ゲームのたどり着いた先が”黄金色の旅人”というワードです。
”黄金色の旅人が 待ってる 物 語りへ 急ごう ”
ふむふむ、これはワールドカップでいうあれのことですか、とも思うのですが、
暗喩の世界ですので自由にイメージとして捉えて良いと思うんです。
Ⅴ-Ⅳの解決(義終止)とともに強調されて最高に好きなワードのひとつです。
そこから”太陽”に向かって行きますが、
この連想ゲーム的な暗喩の要素が相まってサッカーにとどまらず、
なんというかこの楽曲自体が青春の応援歌のようにも響く訳なんですよね。
さてさて、”黄金色の旅人”から ”太陽”までを見ていただくと、
明るさがわぁっと増すようなこの感じがありますよね。
注目していただきたいのがこの”物語へ”の ”へ”にあたる、
または ”急ごう”の ”い”の箇所に当たるA♭の音の使い方です。
コード進行で見ると”物語へ”の ”へ”の部分はコードはFですが
瞬間的にA♭が通過することでFマイナーのコードになります。
サブドミナントマイナーですね、
そこからマイナーつながりでⅡがDm7♭5になっています。
ここ全体をAのハーモニックマイナーと捉えても間違いではないと思うのですが、
この二つのコードを跨いで”シンメトリックディミニッシュ”というスケール
(ドミナントの響きを持つ、半音と全音が交互になっているのでゴールがない、推進力のあるスケール)
が使われていて、”物語へ急ごう!”というフレーズそのものが次へ向かう推進力を持った
ドミナントの役割を果たしているとも言えるのではないでしょうか。
そして巧みにG7に着地します。そしてその先に”太陽”がある、という作りです。
う~ん実にニクいですね~
さぁこの一番有名なサビがきました!
”太陽が目覚めたら あの船で行こう 寄り添って 雪解けを泳ぐ くじらみたいな
まだ誰も知らない あの空の果ては きっと眩しすぎるガラスの扉”
このテクストを読んだだけでも、なんかもう泣いちゃいそうですね。
説明するのは野暮かとは思いますが・・・
冒頭、太陽が目覚めたら、ですのでまだ目覚めてはいません、
そしてあの船 もう自分の進む方向性のようなものは決まっているという比喩にも聞こえます。
希望に満ち溢れているんですね。
寄り添ってはその前と後との両方にかかっています。(孤独ではない、親密さ、恋)
そして核となる雪解けを泳ぐくじらというヴィジョン、
注目したいのが語尾、”くじらみたいな”お気づきでしょうか、
”に”ではないんです。ではここで省かれている本当の語尾は・・おそらく”私たち”
ではないでしょうか。
力強いイメージで、そして”空の果て”を見つめています。
そこに”ガラスの扉”見えてはいるけれど超えられない壁、
でも扉なんだからどうにか開けて入ることもできるはず。
という希望!夢!恋!若さ!
ドミナントをこれでもかと強調して!
そして最後に”ドルフィンキックでシビれてみたいナァ”と
無邪気にはしゃいで見せるあたりがまたカワイイですね。
さて12小節のインターバルを挟んで後半です。
女の子にこういうこと言われるとなんでこうもドキッとするんでしょうね。
”知らない間に誰かを傷つけて ここまで来たこと”
今で言うギャップ萌え、みたいな感じでしょうか。今まで無邪気にはしゃいでいたのに・・・
”舞い上がる水しぶきに 涙を見 せない様にした
1コーラス目にセクシーボイスで”手に入れたい”と囁いていた箇所は”歩き出す未来たち
あたしを困らせないで”となっていて、
(なんか青春ですね)その後に8小節1コーラス目にはないフレーズが追加されていますね。
”広い宇宙の真ん中で まるで小さな石ころみたいよ”と歌っています。
進行はシンプルにⅣ-Ⅴ-Ⅰですが、”ひろい” と”ちいさな” の音のインターバルが短6度
(完全5度+半音、長3度がひっくり返っただけでこんなにもミステリアス)
の音程で、ふっとそこだけ歌詞と相まって宙に浮かんだような印象です。
思春期の孤独感てこんな感じだったかしら、と、ふと我に帰り、
それを振り切るように”歩き疲れた私をまってる物語へ急ごう!”と続きます。
1コーラス目の”黄金色の旅人”からのフレーズと同じですね。
青春の孤独感や、得体の知れない罪悪感みたいなものを一気に振り切って
ぎゅーーーーんと”眩しすぎて見えない”くらいの明るい世界へと連れていってくれるんです。
側から見たら、きみたちはこんなにもまぶしいんだよ、とでも言わんばかりに。
というわけでして、最高の青春応援ソングでもあると思うのです。
因みに12号の12という数字はサッカーのサポーターが付ける背番号との意味があるそうです。
”波を超えて” ・・・
YUKIさんの2024年リリースのこちら、「こぼれてしまうよ」ですが、
この、なんというかスピリットが”くじら”時代から変わっていない様に感じられて嬉しいんです。
”好きなものを好きと言って何も悪くないんだよ
そんなことあたりまえの世界にしたいなぁ”
と歌っています。
こちらは、窮屈な世界を生きる大人たちへの応援歌ではないでしょうか。
それではまた!
次回、お会いいたしましょう。
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